福島市の美容室が完成しました。
初めて現場を見た印象は、この建物もったいないな…って。
大型看板があったり、活用法はいくらでもありそうな建物。
しかし、賃貸物件のリノベーションの為、妥協しなくてはならない制約が幾つかあ
り、敷地と建物が互いに自己主張が強く、双方一体とまでは程遠い感じでした
ここの建物で何を伝えたいかを考え、オーナーの話を聞きながら少しずつ形になる構
図を想い描き、何枚もスケッチをしていく。
オーナーからの要望は至ってシンプル。
プライバシーを確保したゆっくりとした環境を再現して欲しいと。
室内空間は決まった面積なので、全て個室にしてしまうと圧迫感があるため、外の敷
地を室内空間に取り入れられたらと考えました。
他にもいろいろな工夫が施されています。
決められた空間面積を最大限に引き出す為に、壁の要所要所に鏡を用いて、空間の広
がりを意図的に作り、光の反射により、光のプリズムを演出します。
空間の間仕切りには、通常建築の下地に使用するコンパネをそのまま使用し、厚さ24
ミリの壁をいくつもランダムに配置しました。
構造×構造の考えにより、24ミリのコンパネ×コンパネ+FB(鉄の板)の結合により作
られた、薄い間仕切り壁。
間仕切りとは?
物理的に仕切る事以外に、空気の温度差、明暗、香りなど、感覚的な仕切り方も沢山
あるのです。
大切なのは、なぜ空間を仕切るのか?
それがお客様の居心地の良さに繋がると僕は思うからです。
オーナーのお店への最もこだわる点も居心地のよさ。
店内は1つの空間でありつつも、プライバシーを確保している個室にもなる仕上がり
です。
是非、新しくopenしたお店に遊びに行ってみて下さい!
髪型開発研究所
kamiken.方木田店