土壁をどう思いますか?

その答えを探しに先日、奈良・兵庫に弾丸ツアー。

奈良では日本最古の木造建築・法隆寺の見学。
木造の建物を見学するのはもちろんですが、
今回の目的は壁。

土を押し固めて層にする方法。
版築工法の勉強です。
目で見て確認し、体感する。
まさに百聞は一見に如かず。とはこの事。

タイミングよく壁の改修工事もしていて、
現場を直接見学することが!
職人さんが不在で質問できなかったのが心残り…。

土という素材の面白さを感じ、いざ兵庫へ

兵庫県篠山市 丹波焼の郷へ
800年以上にわたり受けつがれてきた丹波焼は、
今現在、60件もの作り手さんがいるとのこと。
でも規模としては小さい方と聞き驚きました。

僕の目的は陶芸作家さんのギャラリー予定の土壁の家。

圧巻。吸い込まれるようにしばし立ちすくむ。

本当に地元の土を使い、余計な物は何も入れずに家として
形造られ、何ともいえない曲線と温かみのある色合い。
もともとの家の原点をみたような気がします。

まだまだ知らない事が多すぎる。
昔の人の知恵の発想はどこから生まれたのだろう?
それとも、現代が便利すぎて考える事や、発想する力が無くなって
きてしまったのか。

新しい物は更に新しい物ができると忘れられてしまう。
風化も早い。

この丹波篠山地域にだけで見かける灰屋(はんや)も土壁。
初めて知りましたが、化学肥料がなかった頃に落ち葉などを燃やして
肥料に使う灰を作っていた小屋の事。

この灰が有名な丹波の黒豆の味を左右すると聞き、
現在も数は少ないが利用されているなんて素晴らしい。

形に決まりがなく、同じ形がないのも面白い!

どのくらい前の灰屋なのか、農作業をしていた方にお話をお伺いすると、
3世代前からあることまでは知っていると。

雨にも風にも地震にも耐えある姿には土の計り知れない
強さと力を感じました。

今回のもう1つの目的は、地元の土の質を知る。

南左官工業所・南様に地元の土を持参し、土を確認してもらったところ、
粘土質が多く、改良も必要ではあるが使うことは可能との回答。

これからのプロジェクトの光が見えました。


今回、大変お世話になりました畑中様に感謝致します。
また今西様・南様突然の訪問にも関わらず、
あたたかく迎えていただきありがとうございました。

まだまだ僕の土ツアーは始まったばかりです!